「なぜ勉強をしなければならないの?」
という問いに対して、どのような答えが出せるでしょうか。
昔は「偉い人になるために」
「社会の役に立つために」
と精神論を、親あるいは教師が語りました。
それをまた、子どもたちも信じることができました。
いまは、それがないのです。
「勉強する」ということは、
磨かれていない自分の中のすばらしい資質を
磨く作業です。
人間は、信じがたいほどの能力に恵まれて
生まれてきた存在です。
自分がもっと自分らしく、
もっと魅力的に、
もっとすてきに、
もっと優しく
もっと勇気ある人間になるために
学ぶのです。
自分が自分の中に眠っているさまざまな
美しい資質を磨き、輝かせることによって
周りの人を少しばかり幸せにしたり、
世の中をよいものにしていくために学ぶのです。
人間に与えられたすばらしい能力を磨いて
自分の夢を実現していくのです。
…『大人たちの失敗』櫻井よしこ著より