2023年8月26日土曜日

国語の成績を上げるには、どうすればいいのでしょうか。

国語は、何をどう勉強したらいいのかわからない。文学史や漢字は暗記しなければならないけれど、それ以外に何をすればいいのか、わからない。わからないから、勉強時間は他の科目にあてよう。国語はセンスの問題だから、勉強しても仕方がない。とあきらめている方はいませんか。

国語は、筆者の意図をどれだけつかめたか、を問う科目です。そして筆者の意図は、必ず本文中に書かれています。

筆者は不特定多数の読者に対して、自分の主張がきちんと伝わるよう、誤解されないよう、話の筋道を立てて文章を展開しています。 

ですから、読み手の私たちには、筆者の立てた筋道に沿って本文を読み、客観的に分析することが求められています。これは論説文にも、小説文にも言えることです。

 話の筋道、とは論理と言いかえることができます。国語は論理力を試し、鍛える科目です。そしてその論理は、学べば必ず習得できます。

塾では、3つの論理(イコールの関係、対立の関係、因果関係)に着目して読むトレーニングを、第一ステップとして行います。このうち、「イコールの関係」を少しご説明します。

■イコールの関係

まず言葉の意味を確認しておきます。抽象とは、物事について共通するものを抜き出すことです。

例えば、シャムや三毛、マンチカン…は「具体」ですが、「猫」は抽象です。

シャムでも、私の飼っているシャム、あそこに歩いているシャム…と比較すると、シャムは「抽象」であり、個別の名前の付いた猫は「具体」になります。

筆者は自分の主張(抽象)を展開するために、具体的な論拠(証拠、エビデンス)を準備します。例えば、戦争は起こしてはならない、という主張を展開するために、自身の戦争体験を語る、などです。

筆者の主張は「抽象」であり、論拠は「具体」です。「抽象」と「具体」は、イコールの関係にあります。

「具体」と「抽象」はイコールの関係にあり、同じグループにまとめることができる。この関係を意識すると、筆者の話の筋道の展開を、予測して読むことができるようになります。